Jw_cadのクロックメニューは、画面上のツールバーまでマウスを移動させずに、作図領域内でコマンドを呼び出せる機能です。
これに加えて、クロックメニュー特有の挙動を理解することで、マウスの移動やクリック回数をさらに減らすことができます。
本記事では、クロックメニューの機能の中から「コマンドの切り替えと図形選択の同時実行」および「コマンドの割り込み」の2点について、具体的な手順を解説します。
クロックメニューを活用する2つの利点
1. コマンドの切り替えと図形選択の同時実行
通常、ツールバーからコマンドを選択してから対象の図形をクリックするため、2段階の操作が必要です。
クロックメニューを使用する場合、対象となる図形の上でメニューを呼び出すことで、コマンドへの切り替えと対象図形の選択を1回の動作で完了させることができます。
2. コマンドの割り込みと自動復帰
線分コマンドで作図している最中に、一時的に伸縮や消去などの別コマンドを使用したい場合があります。
環境設定を行っておくことで、一時的に呼び出したコマンドの処理が完了した後、自動的に元の線分コマンドに復帰する「割り込み」が可能になります。
クロックメニューを用いた作図手順の例
ここからは、線分コマンドを実行中である状態を前提とした具体的な操作手順を解説します。
伸縮コマンドの割り込み
一部の線を伸縮させる場合、残す側の線上で左ドラッグによるクロックメニューから「伸縮」を呼び出します。
伸縮コマンドへの切り替えと線の選択が完了した状態になるため、そのまま伸縮点を指示します。
処理後は元の線分コマンドに戻ります。
また、基準線を指定して伸縮させる場合は、基準となる線の上で右ドラッグによるクロックメニューから「伸縮」を選択します。
基準線が選択された状態で割り込みが行われるため、続けて残す側の線を指示します。
消去コマンドの割り込み
不要な線を消去する場合、対象の線にマウスポインターを合わせてクロックメニューから「消去」を呼び出します。
対象の線が選択された状態になるため、部分消去機能などで範囲を指示して削除します。
処理が終わると自動で線分コマンドに復帰します。
包絡処理の割り込み
交差する線を処理する場合、クロックメニューから「包絡」を呼び出します。
そのまま対象部分を矩形で囲んで処理を終えると、線分コマンドに戻り作図を継続できます。
文字コマンドの割り込み
図面の斜線に合わせて文字を配置する場合、クロックメニューから「文字」コマンドを呼び出します。
線角度を取得して文字を入力し、配置を完了させると、再び元のコマンドに戻ります。
複線コマンドの割り込み
特定の線の複線(オフセット)を作成する場合、対象の線上でクロックメニューから「複線」を呼び出します。
キーボードから複線間隔(例:10)を入力し、マウスで方向を指示します。
前回の複線間隔と同じ数値を再度利用する場合は、対象の線上で右ドラッグを用いて「複線」を選択します。
前回の数値が自動入力されるため、方向を指示するだけで処理が完了します。
割り込みコマンドの環境設定
コマンドの割り込み(自動復帰)を有効にするには、環境設定ファイルの設定が必要です。
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メニューバーの「設定」から「環境設定ファイル」の「編集・作成」を選択します。
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使用している環境設定ファイルを選択して開きます。
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ファイル内から
wd_com =と記載されている項目を探します。 -
包絡や消去など、割り込み処理の対象にしたいコマンド名の項目に「1」を入力します。
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ファイルを上書き保存します。
設定したコマンドは、実行終了後に自動で元のコマンドへ戻るようになります。
日常の作図作業において頻繁に使用するコマンドを設定しておくことで、操作の手間を減らすことが可能です。